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登壇依頼のメール文例頼み方から打ち合わせ、終わったあとのお礼まで
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セミナーの企画が通り、登壇してほしい人も決まった。あとはメールを送るだけ——なのに、件名の1行目で手が止まる。失礼のない書き方も、何をどこまで書けばいいのかも分からない。
登壇を頼まれた人がメールを読んで知りたいのは、言い回しの丁寧さより、「なぜ自分なのか」と「どれだけ準備が要るのか」の2つです。ここが書けていれば、文面が少しかたくても返事はもらえます。抜けていると、丁寧に書いても「少し考えます」で止まります。
この記事では、セミナー・ウェビナー・カンファレンス・ユーザー会で社外の方に登壇を頼むときのメールを、依頼の前から終わったあとのお礼まで、時間の順に並べます。文例は件名と本文をそのまま使える形にしました。◯◯を書き換えて使ってください。
社内の人に登壇を頼むときの進め方はセミナーの登壇者の選び方に、研修の講師を頼むときは研修講師の探し方と頼み方にまとめています。
依頼のメールを書く前に決めておく8つ
いきなり文面から書き始めると、途中で「これ、決まっていたっけ」が何度も出てきます。次の8つを先に社内でそろえておくと、メールは15分で書けます。
- 開く理由と聞き手:何のための回か。誰が、何人くらい、どんな悩みを持って来るのか
- その人に頼む理由:「有名だから」ではなく、「◯◯の話を、この聞き手に聞かせたいから」と一文で言えるか
- 日時と場所:会場か、配信か、両方か
- 持ち時間と形式:一人で話すのか、対談やパネルか。質疑は持ち時間に入るのか
- テーマの案:仮の題でいい。相手と決める余白も残しておく
- 謝礼と交通費:払うか、払わないか。払うならいくらか
- 録画と資料の扱い:録画を配信するか、資料を参加者に配るか、告知に名前と顔写真を出すか
- 返事の期限:告知を始める日から逆算する
大事なのに抜けやすいのは2です。2が書けないうちは、まだ誰に頼むかが決まっていません。その場合は、テーマと聞き手から決め直します。
全部が決まっていなくてもかまいません。決まっていないことは「未定」と書いて送ります。困るのは、承諾のあとに条件が増えることです。とくに録画と謝礼は、あとから出すと「聞いていなかった」となりやすいところです。謝礼の決め方は、最後のよくある質問にまとめました。
そのまま使える登壇依頼のメール文例
面識のない社外の方に送る、最初の1通です。他社の担当者や、業界で発信している実務家に頼む場面です。
件名:ご登壇のお願い(◯月◯日開催 ◯◯セミナー/◯◯株式会社)
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯様はじめてご連絡いたします。◯◯株式会社でセミナーの企画を担当している◯◯と申します。
◯月◯日に開く弊社のセミナーで、◯◯様にご登壇をお願いしたく、ご連絡いたしました。
◯◯様が◯◯(記事・ご登壇・SNSなど)で発信されていた「◯◯」のお話を、ぜひ私たちのお客様にお聞かせいただきたいと考えています。当日の聞き手は◯◯(業種・職種)の方で、◯◯に取り組み始めたばかりの方が中心です。
・日時:◯月◯日(◯)◯時〜◯時のうち、◯分(質疑◯分を含みます)
・場所:◯◯(会場)。オンラインでも配信します
・参加者:◯◯の方を、◯名ほど見込んでいます
・テーマ(案):「◯◯」
・謝礼:◯◯(交通費は別にお支払いします)
・録画と資料:録画は後日、参加者に限ってお送りする予定です。資料の配布は、◯◯様のご判断にお任せします
・告知:お名前・ご所属・肩書き・お写真を、告知のページに載せたいと考えていますご準備としては、事前のオンライン打ち合わせ(30分)を1回と、当日の資料をお願いできればと考えています。テーマや時間は、ご都合に合わせて調整いたします。ご所属先へのご確認に資料が必要でしたら、お送りします。
お忙しいところ恐縮ですが、◯月◯日(◯)までに、お返事をいただけますでしょうか。難しい場合も、遠慮なくお申し付けください。
(署名)
この文例で押さえているのは4つです。
件名で、用件と日付と社名が分かるようにする。「ご相談」だけの件名は、ほかのメールに埋もれます。
3段落目までに「なぜあなたか」を書く。どこで知り、どの話を誰に聞かせたいのか。具体的なほど、「誰にでも送っている依頼ではない」と伝わります。
準備の量を書く。引き受けるかを決めるとき、相手が数えているのは「どれだけ時間を取られるか」です。打ち合わせの回数と用意してほしいものを書くと、返事が早くなります。
断る道を残しておく。「難しい場合も遠慮なく」の一文があると、相手は返事を後回しにしにくくなります。断りにくい依頼ほど、返事が来ないまま期限を過ぎます。
頼まれた側が返事の前に何を確かめているかは、講演依頼・登壇依頼への返信にまとめています。そこに先に答えておくと、やり取りが1往復減ります。
謝礼をお支払いしない場合は、謝礼の行を次のように書き換えます。
・謝礼:誠に恐縮ですが、今回は謝礼のご用意がありません。交通費は弊社で負担いたします
電話や紹介で、先に内諾をもらっている場合は、書き出しを「先日はお時間をいただき、ありがとうございました。お話ししたご登壇の件、条件をまとめてお送りします」に変えて、箇条書きの部分をそのまま送ります。
相手の会社によっては、社内の承認のために登壇依頼書(文書)を求められることがあります。そのときは、このメールの箇条書きに、宛名・日付・自社の社名と担当者名を足して1枚にまとめ、PDFで送れば足ります。
相手別の書き分け:お客様・共催先・パネリスト・社内の役員
上の文例は、社外の実務家に頼むときの基本の形です。お客様や共催先などに頼むときは、次のことを書き足します。
| 相手 | 依頼に書くこと | 気をつけること |
|---|---|---|
| 社外の実務家 | なぜその人か、準備の量 | 所属先の許可が要ることが多い。社名を出してよいか、話せる範囲を先に聞く |
| お客様 | 話してほしいのは、お客様自身の取り組みであること | 自社の担当者を通してから頼む。資料は相手の会社の確認に時間がかかる |
| 共催先 | 両社の役割と、申込者の情報の扱い | 共催の条件を先に決め、登壇者はそのあとで出してもらう |
| パネリスト | ほかの登壇者と、パネルで話し合う問い | スライドが要るかどうかをはっきり書く |
| モデレーター | パネルの目的と、登壇者の顔ぶれ | 当日より事前の準備が多い役だと伝える |
| 社内の役員 | 話す場面と時間。話の骨子はこちらで用意する | 本人より先に、秘書や上長に予定を聞く |
お客様に頼むとき
お客様が自分の言葉で話すと、聞き手は信じやすくなります。ただ、頼み方を間違えると関係を傷つけます。
順番は、自社の担当者(営業やカスタマーサクセス)から先に話してもらうことです。担当者の知らないところで主催者からメールが届くと、お客様は戸惑い、社内でも揉めます。感触を聞いてもらってから、正式な依頼を送ります。
依頼文には、宣伝の場ではないことを書いておきます。たとえば次のような一文です。
◯◯様が◯◯を始めたときのお話を、同じ立場のお客様にお聞かせいただきたいと考えています。弊社の製品のご紹介は、お話しいただかなくてかまいません。
お客様の会社では、社外で話す内容や資料を広報や法務が確かめることがあるので、資料の締め切りは早めに伝えます。
共催先に頼むとき
2社で開く共催のセミナーでは、登壇の依頼は共催の相談とひとつになります。メールを送るのは、登壇者本人より、共催先のマーケティングの担当者であることがほとんどです。
先に、集客の分け方、費用の持ち方、申込者の情報をどちらが受け取るか、当日の司会とアンケートの担当を決めます。とくに申込者の情報は揉めやすいところです。両社で受け取るなら申込フォームにそう書く必要があるので、書き方は社内の個人情報の担当に確かめてください。
条件がそろってから、「御社からどなたにご登壇いただくか」を決めてもらいます。話す順番もここで決め、中身が重ならないかを確かめます。
パネリスト・モデレーターに頼むとき
パネルディスカッションでは、ほかに誰が出るのかが、引き受けるかを決める大きな材料になります。決まっている人は名前を、決まっていない枠は「◯◯の立場の方に、いまお願いしています」と書きます。
もうひとつは、スライドが要るかどうかです。パネリストは資料ではなく、自分の立場と経験を話す役です。「自己紹介のスライドを1枚だけ」のように要るものを書くと、準備の量が読めて引き受けやすくなります。パネリストに期待されることは、登壇とは?の形式別の役割でも整理しています。
モデレーターに頼むときは、当日の進行より、事前の準備が多い役だと伝えます。パネリストとの顔合わせを含めて打ち合わせが2回ほどあること、パネルで投げる問いを一緒に考えてほしいこと。ここを書かずに頼むと「当日の司会」だと思って引き受けられ、準備が足りないまま本番を迎えます。
承諾のあとに送る連絡:打ち合わせのお願いと当日の案内
依頼から当日のあとまでのやり取りは、だいたい次の順に進みます。
- 2〜3か月前:依頼のメール
- 承諾の当日:お礼と、打ち合わせ・プロフィールのお願い
- 3〜4週間前:打ち合わせ(話の骨子)
- 1〜2週間前:資料の締め切り
- 1週間前:当日の案内
- 前日:短い確認の連絡
- 当日か翌日の午前:お礼
承諾の返事が来たら、その日のうちにお礼を返します。このメールで、打ち合わせの日程と、こちらが欲しいものの締め切りまで決めてしまうのがコツです。あとで別々に頼むと、やり取りが倍になります。
件名:Re: ご登壇のお願い(◯月◯日開催 ◯◯セミナー)
◯◯様
ご登壇をお引き受けいただき、ありがとうございます。◯◯様のお話をうかがえるのを、社内でも楽しみにしています。
当日に向けて、事前の打ち合わせ(オンライン30分)をお願いできますでしょうか。次の日時のうち、ご都合のよいものをお知らせください。
・◯月◯日(◯)◯時〜
・◯月◯日(◯)◯時〜
・◯月◯日(◯)◯時〜打ち合わせでは、当日の聞き手のことと、お話の流れをご相談したいと考えています。資料はまだなくて大丈夫です。
あわせて、告知のページに載せる次の3点を、◯月◯日(◯)までにお送りいただけますでしょうか。
・お名前の表記と、ご所属・肩書き
・プロフィール(3行ほど)
・お写真(1枚)当日の資料は、◯月◯日(◯)までにいただけますと助かります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
(署名)
「資料はまだなくて大丈夫です」の一文は入れておいてください。先に資料を作り込まれると、話の流れを変えにくくなります。打ち合わせで合わせるのは、資料ではなく話の骨子です。
登壇者の側の準備の進め方は、セミナー登壇の準備の進め方にまとめています。このメールにリンクを添えておくと、打ち合わせが早く進みます。
打ち合わせで決めること
30分で、次の5つをそろえます。
- 聞き手のくわしい様子(どんな立場で、何に困っているか)
- 話の中で、いちばん伝えたい一文
- 前後の登壇者と、話が重ならないか
- 質疑の進め方(誰が質問を読むか、答えにくい質問をどう引き取るか)
- 時間が押したときに、どこを短くするか
1週間前に送る当日の案内
開催が近づいたら、当日の動きを1通にまとめます。
件名:【◯月◯日 ◯◯セミナー】当日のご案内
◯◯様
開催まで1週間となりました。当日の流れをお送りします。
・集合:◯時◯分に、◯◯(会場の受付)へお越しください。オンラインの場合は、◯時◯分に下のURLからお入りください(音声と画面共有を確かめます)
・会場:◯◯(住所・地図のURL)/配信のURL:◯◯
・当日の流れ:◯時 開始、◯時◯分から◯◯様のご登壇(◯分)、◯時◯分から質疑(◯分)
・資料:◯月◯日にいただいたものを、こちらのパソコンで映します
・録画:ご登壇の部分を録画し、後日参加者にお送りします
・当日の連絡先:◯◯(担当者の名前と携帯電話の番号)申込は、いま◯名です。参加者の業種や立場の内訳を、添付にまとめました。お話の参考になればうれしいです。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
(署名)
この案内で喜ばれるのは、申込者の内訳です。どんな人が来るのかが分かると、登壇者は最後の調整ができます。名前や会社名は出さず、業種・職種・立場の割合だけにします。
前日は、集合の時刻と場所、当日の連絡先だけを書いた短い連絡を1通送ります。進行表があるなら、登壇者の出番のところだけを抜き出して添えます。
断られたとき、返事がないとき
返事がないとき
期限を過ぎても連絡が来ないときは、2〜3日あけて1回だけ送り直します。責める書き方はせず、前のメールを下に付けたまま送ります。
件名:Re: ご登壇のお願い(◯月◯日開催 ◯◯セミナー)
◯◯様
お忙しいところ失礼いたします。◯◯株式会社の◯◯です。
◯月◯日にお送りした、セミナーのご登壇のお願いについて、念のため改めてご連絡いたしました。行き違いでしたら、申し訳ありません。
告知の準備の都合で、◯月◯日(◯)までにお返事をいただけますと助かります。ご都合が合わない場合も、ひと言いただけましたら幸いです。
(署名)
それでも返事がないときは、メールが届いていないこともあります。紹介してくれた人や電話で、一度だけ確かめます。そこでもつながらなければ、次の候補に進みます。候補は最初から2人挙げておくと、ここで企画が止まりません。
断られたとき
断りの返事には、その日のうちにお礼を返します。理由は聞きません。
ご検討いただき、ありがとうございました。また別の機会に、改めてご相談できればうれしいです。
日程だけが合わないときは、時間を短くする、録画で参加してもらう、対談にしてこちらが聞き手に回る、と条件を変えて頼み直す手もあります。ただし1回までです。何度も頼み直すと、次に別の件で頼みにくくなります。
終わったあとのお礼のメール(文例)
送るのは、当日中か、遅くとも翌日の午前です。日がたつほど、決まり文句のお礼になります。
入れるのは、どの話が参加者にどう届いたか、アンケートの声(名前や会社名は外す)、録画と資料をいつ誰に送るか、謝礼の手続きの4つです。
件名:昨日のご登壇のお礼(◯◯セミナー)
◯◯様
昨日はお忙しいなか、◯◯セミナーにご登壇いただき、ありがとうございました。
「◯◯」のお話のところで、会場の多くの方が手を止めてメモを取っていました。アンケートにも、次のような声が届いています。
・「◯◯」
・「◯◯」ご登壇の録画は、◯月◯日に参加者へお送りする予定です。資料は、いただいた版を参加者に限って共有します。差し替えたいところがあれば、◯月◯日までにお知らせください。
謝礼のお手続きは、別のメールでご案内いたします。アンケートの結果も、まとまりましたら改めてお送りします。
改めまして、本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(署名)
お客様に登壇してもらったときは、自社の担当者からも、同じ日にひと言お礼を伝えてもらいます。共催のときは、申込数・参加数・アンケートを共催先にもまとめて送り、次の回をどうするかの相談につなげます。
よくある質問
「ご登壇」と「ご講演」は、どう使い分ければいいですか?
講演は、一人でまとまった時間を話すことです。パネルや対談、事例の紹介のように、一人で話さない形も含むなら「ご登壇」を使うと外れません。迷ったら件名は「ご登壇のお願い」にして、本文で「◯分のご講演」「パネルへのご参加」のように形式を書き分けます。
何か月前に頼めばいいですか?
社外の方には、開催の2〜3か月前が目安です。告知に名前を載せるには、告知を始める前に承諾をもらう必要があるからです。役員の方や、あちこちで話している方には、もっと前に声をかけます。
メールではなく、電話やSNSのメッセージで頼んでもいいですか?
知り合いなら、先に電話やメッセージで感触を聞くほうが早く進みます。ただ、条件は必ずメールで送り直してください。相手が所属先に確かめるときも、あとで見返すときも、文字で残っているものが要ります。初めての相手には、SNSで「メールでご相談をお送りしてもよいか」だけを聞き、正式な依頼はメールで送ります。
謝礼はいくらにすればいいですか?
相場の数字で決めるより先に、社内の規定と、相手の会社の決まりを確かめてください。会社員の方は、謝礼を受け取れない、または所属先の会社あてに払う決まりになっていることがあります。お客様や共催先の登壇では、謝礼を払わない形も少なくありません。個人に払うときの手続きは、社内の経理に確かめます。払う・払わないにかかわらず、依頼のメールの時点で書いておくことが大事です。
まとめ
- 書く前に、頼む理由・持ち時間と形式・謝礼・録画と資料の扱い・返事の期限など8つを決める
- 依頼のメールには、「なぜあなたか」と「どれだけ準備が要るか」を先に書く。断る道も残しておく
- お客様は自社の担当者を通してから、共催先は両社の役割を決めてから頼む。パネリストには、ほかの登壇者とスライドが要るかどうかを書く
- 承諾の当日にお礼を返し、打ち合わせの日程とプロフィールの締め切りまで決める
- 1週間前の案内には、申込者の内訳を添える
- 返事がないときの送り直しは1回まで。断られたら理由を聞かずにお礼を返す
- お礼は当日か翌日の午前に。参加者の声と、録画・資料のこのあとの予定を書く
セミナーやカンファレンスの企画と登壇者選びから一緒に進めたい場合はイベント初開催支援・運営代行を、登壇者と話す中身をつくりたい場合は登壇・プレゼンのプロデュースをご覧ください。
自社の場合はどうだろう?と思ったら。
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